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超機大戦α if 〜燃え尽きない流星とアイ〜

 

プロローグ

 

 

 新西暦185年 火星

 この年、メガノイドが反乱を起こし、瞬く間に火星住民は殺害されっていった。

??家

??「父さんは母さんを見ててくれ! 俺はアレを回収してくる!」

 少年が父親に向かってそう言った。

??「待ってお兄ちゃん、私たちも行くわ」

 今にも飛び出そうとした少年を止めたのは、少年の婚約者である少女だった。

 その少女の傍らには、十にも満たない少女がいる、二人とも一緒に行くつもりのようだ。

 少年は頷き、

 ダダダ!

 少年と少女は廃墟の街を走り抜ける。

??研究所

 

 目的の場所に着き、目的の物を回収する。

??「これさえあれば、脱出も可能だ」

??「アレを使うというの? アレはまだまだ不明な事が多いのよ?」

??「何もしないで死ぬよりかはマシだ!」

 少年は右手でケースを持ち、走り出す。

 二人の少女は無言で続く。

 戻ってきた時、少年は予期せぬものを見る。

??「……何で、…どうして………」

 少年の目に映るは体のあちこちから血を流し、事切れてる両親の姿だった。

??「先生…」

 隣りにいた少女も少年と同じように言葉がないようだ。

 もう一人の少女はブルブルと振るえている。

??「なんで! メガノイドはこっちには居なかったぞ! どうして!」

??「――彼らは我々を拒んだ、故に滅した」

 少年の叫んだ問に奥の闇が答えた。

??「誰だ!」

??「我等は影、使命を全うするもの。

 博士よ、我等に協力してもらおう」

??「誰がするか!」

 叫びと共に護身用のサブマシンガンを声の主に向かって放つ。

 

ガガガガガガガガガガガ!! カラン カラン

 弾切れになったサブマシンガンを捨て、二人の方に顔を向ける。

??「逃げるよ!」

 廃墟の街をしばらく走り、メガノイドが居ない区間で少年は持っていたケースを開け、中のものを出す。

??「二人は何も考えないで、俺を信じてくれ」

 二人とも頷く。

??「よし、じゃあやるよ!」

 少年の身に光の線が現われ、ケースの中にあった石のようなものも発光し始めた。

??「座標確認、時差調整……」

 三人を光が包んでいく。

??「……何をするかはわからんが、貴殿らは我等の礎になってもらう」

 先ほどの声が聞こえ、視線を向けると、その場には編み笠を被った男が居た。

??「ジャン」

??「させん!」

 男が手に持っていた錫丈を振り、少年を打ちつける。

??「がっ!」

 少年が光の中から弾かれる。

??「お兄ちゃん!」

??「!」

 その瞬間、光が強く輝き、光が収まった時には二人の姿はなかった。

??(………二人…無事…で)

 少年は錫丈の一撃を受け、意識を失った。

人類が宇宙に進出してから2世紀近くが過ぎた時代。

地球圏は大きく2つの勢力に別れていた。

1つは地球圏を統合している地球連邦政府、もう1つは宇宙に浮かぶスペースコロニー群である。本来、スペースコロニーは地球連邦政府の管轄下だったのだが、長い年月を経てその数が増え、宇宙植民地としての意味合いが薄れつつあった。

新西暦179年、地球から最も遠い所にあるコロニー群・サイド3が「ジオン公国」を名乗り、地球連邦政府に対して独立戦争を挑んだ。人型機動兵器を擁するジオン軍は当初優勢だったが、地球連邦軍の猛攻により、戦争は膠着状態に陥った。しかし、地球連邦軍による最後の作戦・星一号作戦が発動される寸前、L5宙域に謎の巨大な物体が突如出現。それは地球連邦軍とジオン公国軍の宇宙艦隊の大半を巻き込み、地球の南アタリア島に落下した。戦力的に疲弊していた両軍はこの事件をきっかけに休戦協定を結び、後に「一年戦争」と呼ばれるこの戦いは集結した。

戦後、南アタリア島に落下した物体はビアン=ゾルダーク博士を中心とする調査団体EOTI機関によって、未知の文明が創り出した超大型宇宙船艦であると判明した。そして、この事実は人類の他に知的生命体が存在し、太陽系外で大規模な戦争が行なわれていることを証明した。しかし、地球連邦政府の高官達はその事実を認めようとはせず、自分達の身の保全のために地球圏統治の強化と連邦軍の軍事増強を図った。

そんな中、いずれ地球圏が未曾有の宇宙戦争に巻き込まれることを予想していたビアン=ゾルダーク博士らは「もはや人類は逃げ場を失った」と警告を発した。そして、彼は「異星人の超技術(EOT)」を応用した対異星人戦闘用兵器を開発する組織「ディバイン・クルセイダーズ(DC)」を設立。同時に二隻の超大型宇宙船艦を旗艦とする対異星人軍隊「SDF(連邦特別宇宙軍)」も結成された。しかし、これらには莫大な費用がかかり、地球圏の経済状況も悪化させるまでに至ってしまった。

さらに多くの人々は地球外に知的生命体が存在する事実を知らされておらず、特に宇宙居住者(スペースノイド)達は地球連邦政府の圧政に反発し、各地で反地球連邦運動を展開した。

そして、地球圏の混乱に呼応するように、小惑星アクシズへ逃亡していたジオン公国軍が「ネオ・ジオン軍」として再起し、軍事活動を開始する。それに対して地球連邦軍の上層部は特殊部隊「ティターンズ」と特務部隊「OZ」を結成、ジオンの残党狩りとスペースノイドの反地球連邦運動の鎮圧を開始した。

一方、地球上では恐竜帝国や悪魔帝国が極東地区を襲撃したが、「マジンガーZ」「ゲッターロボ」「ライディーン」の活躍により壊滅。恐竜帝国に協力していたDr.ヘルや悪魔帝国のプリンス・シャーキンは再起の機会をうかがい、それぞれの軍団の増強を行なっていた。

そして新西暦187年、様々な組織の暗躍により、地球圏は再び緊迫した空気に包まれることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新西暦187年 日本

??「じゃあ行って来る」

??「お兄ちゃん頑張ってね」

 とある家で次女が兄に見送りの言葉を掛ける。

 兄はそれを背に決戦の場に向かう。

WINNER

??「おめでとうございます、優勝した気分はどうですか?」

??「二人とも兄ちゃんはやったぞ!!」

翌日

 この兄妹の運命は大きな流れに呑まれることになる。

??「キミをスカウトに来た」

宇宙空間

??「こちらタウゼントフェスラー9。

 サイド7まであと一時間ぐらいって所だ。

 以上、定時連絡終わりっ!」

ピピッ

??「ったく、何回連絡すりゃいいんだ。

 そんなに俺たちのことが心配なら、護衛のパーソナルトルーパをつけろってんだ」

??「…浩平、上の人たちが何を考えているのか判って言っているのですか?」

浩平「……茜さん、もしかして怒っていますか?」

茜「私が? 何故? 会社が浩平の悪戯に辟易し、親しかったという理由で一緒に輸送機のパイロットをやらされた事を言っているのですか?」

浩平「スイマセン」

 素直に浩平は謝る。

茜「…この任務が終わったら、久しぶりに日本に帰りませんか?」

浩平「おお、そりゃいいな! 久しぶりにあいつ等にも会いたいしな」

茜「………それより、浩平。私たちが運んでいる物の事を聞きましたか?」

 茜は出来るなら二人きりで過ごしたかったのだが、鈍感の浩平は茜の想いに気付いていない。

浩平「ああ、新型のパーソナルトルーパだろ? それがどうしたんだ?」

茜「“R”の付くパーソナルトルーパは正体不明の技術を使っていて、不吉な事が起こりやすいと言われているんですよ」

浩平「…確かにヒュッケバインは二年前月で謎の爆発を起こしたな。

 心配すんなって、いざとなったら捨てればいいんだし」

茜「そんなことしたら会社から捨てられますよ」

浩平「ははっ。話をしてたらちょっと気になったよ。

 ヒュッケバインを見てくる」

 あくまでも気楽に浩平はブリッジから出て行く。

茜「二人きりという環境下なんですからもう少し気を遣ってもいいじゃないですか。

 浩平はともかく、上の人たちは…」

 怒っていた理由は浩平にだけでなく、何度も通信を要求する上に対してもだった。

 ピピ

 センサーに何かが表示された。

茜「ミノフスキー粒子が戦闘時級に散布されている…?」

格納庫

浩平(でも…よく考えてみりゃ、変な話だよな。

 確かにPTのテストパイロットを志願してマオ・インダストリーに入ったけど…たった一年で輸送機とはいえ、正規のパイロットに任命されるなんてな…それも訓練生同然の俺たちをいきなりパイロットにした理由もわからねぇな)

 茜と話していたときは冗談交じりでいたが、意外といろいろと考えているようだ。

浩平「ま、久々に日本に帰れるから好都合だけどな。

 …あれ? コクピットハッチが開いている…オカシイな出港時に確認したはずだけど」

ドォォォン!

 疑問になった時、急に爆音とともに船が揺れた。

浩平「うわっと! 茜! どうした何があった!?」

 ブリッジに応答を望むが返事はない。

浩平「くそ! ヒュッケバインの通信機を使うか!」

 地球と違い重力がゼロに近いため、軽い跳躍でコクピットに乗り込む。

浩平「どうした茜!? 一体何があったんだ?」

茜「……MSが…輸送機を……脱出……」

 ザザ

 途切れ途切れの通信しか返ることしかなかった。

ドン!

 格納庫の壁に穴があき、空気が外に出る流れに乗って、ヒュッケバインは真空の宇宙に出された。

浩平「くっ! まさか輸送機が爆発するなんて…

 茜! 脱出したんだろ!? 返事してくれ!

 お、おいおい…冗談だろ…? お前がわりと無口な方だってわかってるけどさぁ…」

ピピ

 センサーが勝手に表示される。

浩平「茜か!? …連邦軍? もう救援に来たのか?」

ピイイイン

浩平「いや…違う、敵意を持っている奴等が救援のはずがない。

 まさか…」

 浩平が探知した部隊の隊長――ヤザンはヒュッケバインが傷一つついていないことに誉めの言葉を送る。

ヤザン「ほう、流石はヒュッケバインだ。

 輸送機の爆発にビクともしていない。並みのMSとは出来が違うって話も頷けるな」

 その通信を傍受し、浩平は切れた。

浩平「まさか…俺の輸送機を攻撃しやがったのはてめえらかっ!?」

ヤザン「チッ、パイロットが乗っていたか。各機、当初の予定通りにヒュッケバインを奪取しろ!」

浩平「じょ、上等じゃねえか…! そっちがその気ならこっちだってなあ!」

ヤザン「フン…運がなかったと思え」

浩平「このヒュッケバインでてめえらの相手をしてやるぜ!!」

ピイイイン

 浩平の決意に反応するように、ヒュッケバインの一部システムが勝手に起動する。

浩平「! な、何だ!? 今、目の前で火花が散ったぞ!? な、何だ…!?

 こいつの動かし方が…解かるぞ!? お、俺…どうしちまったんだ!?

 ともかくこれなら行ける! ヒュッケバイン起動!」

 ヒュッケバインのツインアイが光り、全身から機動音が発する。

 接近してきたマラサイをライトソードで切り裂く。

浩平「今のがライトソード、他の武装は……バルカンにフォトンライフル、そしてチャクラムシューターか」

 左側に備え付けられていたキーボートを操作し、武装をチェックする。

浩平「カメラは全方位表示と…」

 機体の性能を堪能していると、マラサイが猛スピードで向かってくる。

浩平「……一斉射撃」

 射撃スコープでマラサイに照準あわせをし、バルカンの有効射程まで引きつけ、フォトンライフルと同時に撃った。

 ドン!

浩平(…敵の動きが予想できる。それだけじゃない、ヒュッケバインが俺の体のように動く。

 オレは…何者だ?)

 浩平は自問自答するが、敵は当然待ってはくれない。

 個々で攻めては殺られると解ったのか、フォーメーションを組んで襲ってきた。

浩平「こん畜生!」

 フォトンライフルを乱射するが、回避に集中しているマラサイに当たることはなかった。

 徐々に浩平に焦りが出てくる。

ピピ

 新たに何かが現れる。

浩平「新手か!?」

 勝手に通信が開く。

??「そこのパーソナルトルーパー。救援する」

 またしても勝手にシステムが作動し、通信を送った機体のデータを表示する。

浩平「連邦軍のモビルスーツ!? 俺を助けてくれるのか?

 しかし、どうして味方同士で戦うんだ!?」

 ヒュッケバインを囲んでいたマラサイを赤い機体が攻撃により散開させた。

浩平「チャンスは逃さないぜ!」

 ブースターを全開にし、ヤザンに迫る。

浩平「よくも無抵抗の輸送機を!! それでも軍人かよ!?

 許さねぇ!!」

ヤザン「フン、それが任務だからな。

 もっとも俺は戦いが楽しめれば何でもいいんだがな!」

 通信で互いの主張をぶつけあう。

浩平「う…うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 ライトソードを投げつけてヤザンを回避行動させる、つづいてフォトンライフルでヤザンの動きを止め、チャクラムシューターで機体を切り裂いた。

??

 何かの設計図を持った男が、周りの人に何かの指示をしている。

??「どうだい調子は?」

 その男に気軽そうな男が声をかける。

??「…戦艦に続いて機動兵器もできた」

??「そう、いいタイミングだったみたいだね」

??「なにかあったのか?」

??「…パプテマス=シロッコがティターンズと密会をするようなんだよ」

 ガタン

??「密会の場所は?」

??「グリーンノアってコロニー」

??「新型のテストがてらに消してくる」

 そういって男は戦艦に向かい歩き始める。

??「やっぱり僕らじゃ、彼を癒すことはできないのか」

 情報を持ってきた男もある決意をする。

??「ひぃ〜今日も疲れた〜」

??「まだ報告書を書いてないぞ、そういうことは総て終わってから言え」

??「わかってるよ、ったく」



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